ポスティングが違法になるケースやクレーム対応について解説
自宅のポストにもチラシが入っている機会が多いです。
実際、チラシを投函されるのを好まない方も多く、チラシを投函した際にトラブルやクレームに発展する場合もあります。
クレームが起こった際に対応を間違えてしまうと、警察沙汰になってしまう可能性もあり、十分気を付けて行わなければいけません。
では、ポスティングを行う行為は、犯罪にあたるのでしょうか?
ポストにチラシを投函しただけで、逮捕されてしまうのか心配ですよね。
今回は、ポスティングの犯罪性やトラブルが起こった際の対処法についてご紹介いたします。
目次
ポスティング自体は違法ではない
チラシを投函して宣伝する方法で、ターゲットの絞り込みや高い反響が得られるメリットがあります。
SNSなどのインターネット上での宣伝方法も最近は多いです。
しかし高齢者などの年齢層にはチラシなどの宣伝方法が効果的だとされています。
高齢者や地域密着型のお店などはチラシでの宣伝を行っています。
ポストが各家庭にある目的は、郵便物や配達物を受け取るためです。
設置されているだけで、配布物の投函を認めていると認識されてしまいます。
現状、投函する行為を取り締まる法律がないので、正しく行っていれば罪に罰せられる心配はないでしょう。
ポスティングが違法になってしまうケースがある
法律に気を付けながら行っていても、知らない内に違反している場合です。
ポスティング業者によっては、違法行為などのトラブルに発展しやすい運営を行っているところもあります。
考えられる違法なケースを3つご紹介いたします。
住居侵入罪
住居によっては、敷地内にポストが設置されているところも多いでしょう。
チラシ禁止の貼り紙があるのに、勝手に入ると迷惑な行為と認識され通報されてしまうかもしれません。
エントランスに禁止の旨を明記しているにもかかわらず、見逃して投函すると住居侵入罪にあたります。
例えば、チラシの投函の有無にかかわらず、ポスティング目的の侵入は違反行為です。
チラシを投函する前に気が付いても、ポストに向かうまでの通路や共有部分も対象です。
また、住居者の意思に反しているかなど、住居者の意志も重要視されています。
例えば、チラシを投函しようとした際に、注意された場合、速やかにポスティングを辞めなければいけません。
しかし、時間をおいて再度、投函してしまうと、住居者の意思に反していると認識され罰せられます。
誰だって、自分の敷地に知らない方が入っていると恐怖を感じるでしょう。
敷地内に入ってもいい住居なのか、物件を選ぶ際に確認しておきましょう。
軽犯罪法
次に、軽犯罪法です。
軽犯罪法とは、違反行為について定めた法律です。
ポスティング行為は、軽犯罪法1条32号に該当するかもしれません。
違反行為が有罪になった場合は、拘留や科料が科されるため十分注意が必要です。
チラシの投函を一度注意したにもかかわらず、何度も同じ場所に投函してしまうと、軽犯罪法として罰せられる危険性があります。
また、住居の敷地内や共有スペースなどにも侵入してしまうと、住居侵入罪と一緒に罪に問われるかもしれません。
風俗営業法
最後に、風俗営業法です。
風俗営業法とは、キャバクラや風俗などの性風俗関連特殊営業や、ガールズバーなどの接客飲食などの営業を行うお店に関する法律です。
ピンクチラシとも言われていました。
風俗営業法第28条第5項2の法律ができてからアダルト系のチラシの投函は禁止です。
一般的な飲食店であれば、風俗営業法を気にする必要はありません。
少し怪しいと感じるチラシ内容は、企業として請け負わないなどの基準を設けましょう。
ポスティングのクレーム予防策
正しい手順を踏んでチラシの投函を行っているのに、クレームが入る場合があります。
クレーム対応を間違えてしまうと、警察沙汰など悪化してしまう可能性も考えられます。
クレームが起こらないようにするには、どうしたらいいのでしょうか。
配布禁止のリストを作成する
以前、投函した際にクレームが発生した住所には投函しないよう注意が必要です。
注意しながら行っても、軽犯罪法などの罪になってしまう可能性もあります。
投函してはいけない場所がある場合は、リストなどで管理して再発防止に取り組みましょう。
リストでの管理は再発防止に役立ちます。
基本的にポスティングは、定期的に行うものなので禁止エリアはリスト化して、管理しておきましょう。
ポスティング業者に委託する場合でも禁止エリアの共有は必須です。
スタッフによっては、住居者に失礼な態度を取ってしまうかもしれません。
お店のイメージダウンにもなりかねないので、配ってはいけないエリアの共有はあらかじめ行っておきましょう。
チラシ投函禁止の張り紙がないか確認する
チラシの投函が禁止のエリアか事前に確認しましょう。
ポスト付近や表札付近など貼り紙を貼っているところを確認してみましょう。
マンションなどの集合住宅の場合は、管理人や警備員などから許可を得てから行うと、クレーム時の対応がスムーズになります。
また夜間のポスティングは、視界が悪いため貼り紙を見落とす恐れがあります。
夜間など視界が悪い時間帯のポスティングは控えましょう。
天気が悪い日はポスティングを控える
天気が悪い日にポスティングを行ってしまうと、チラシのインクで汚れてしまう場合があります。
そのまま投函してしまうと、他の郵便物も汚れてしまいクレームに発展するかもしれません。
またクレームに発展しない場合でも、「迷惑なお店」としてマイナスなイメージが定着してしまいます。
大企業であればCMなどでイメージ回復も簡単です。
しかし、地域密着型のお店などは、一度悪いイメージが定着すると信用回復に時間がかかります。
お店のブランディングを落とさないためにも、チラシが汚れやすい日はできるだけ控えましょう。
ポストの中に投函する
投函するときは、しっかり中までチラシを押し込みましょう。
ポストからチラシがはみ出ていると落ちて、住居を汚してしまうかもしれません。
とくに集合住宅などであれば、一か所にポストが集まっているところが多く、流れ作業になってしまい綺麗に投函できていない場合もあります。
同じチラシが地面に落ちていると、あまりいい印象ではありません。
住居者によっては、ルールやマナーがないお店だと認識されてしまう可能性もあります。
ポスティングを委託する場合は、中まで投函するように担当者に伝えておきましょう。
不審者と間違われないようにする
次に、不審者と間違われないようにする姿勢です。
知らない方が自分のポストの前で何かをしていたら、誰でも怪しく感じます。
できるだけ怪しまれないよう、シンプルで清潔感のある服装をしましょう。
だらしない服装や夜間のポスティングは、怪しさを加速させてしまいます。
人が不快に感じない程度の服装をして行いましょう。
ポスティング業者によっては、制服などが用意されている場合もあります。
住宅街を歩いていても、違和感がない服装の指定をして、トラブル回避に努めましょう。
ポスティングでクレームが来てしまった場合の対処法
細心の注意を払っても、クレームに発展する場合があります。
クレームが来てしまった場合、どういった対処法をすればいいのでしょうか。
クレームが来てしまった場合の対処法をそれぞれご紹介します。
早急にお詫びの連絡をする
違法ではない範囲でチラシの投函を行っていても、住居者からしたら迷惑な行為だと思われてしまいます。
興味ないチラシが入っていたら、誰だって迷惑に感じます。
クレームが来た時に、違反をしていなくてもまずは、謝罪しましょう。
住居者にとっては不要な情報を、こちらが一方的に配布した事実に変わりはありません。
まずは、不快な思いをさせてしまった点について、迅速に連絡する必要があります。
ポスティングを専門業者に委託した際に、クレームに発展した場合は、折り返しの番号や氏名などを聞くようにしてもらい、お店から謝罪の連絡を入れましょう。
またポスティング業者には、今後チラシの投函を行わない旨の共有も必要です。
クレーム対応は、初動が肝心だとされています。
早急に対応して、お店のイメージを落とさないように対応しましょう。
再発防止策を説明する
謝罪ができれば次に、再発防止策を住居者に説明しましょう。
いくら口先だけで謝っても、住居者からしたら「どうせ、また投函されるのでは?」と、不信感が強くなります。
そのため、どういった対応で今後は投函をしないか、住居者が納得できるような説明をしましょう。
例えば、「配布禁止エリアとして、こちらの住所を記録させて頂きました」といったように、管理方法などを説明して再発防止に取り組む姿勢をアピールしましょう。
また、「株式会社ポッスルの○○が承りました」といったように、社名と担当者の名前を伝えると、責任を持って対応する姿勢が感じ取れます。
社名や担当者名を伝えるのは、怪しいものではないといったアピールになりますし、不信感が薄れる効果もあります。
二度と投函しない意志や責任者としての対応を迅速に行うと、大きいクレームに発展する可能性は低くなるでしょう。
正しくポスティングを行うためには
チラシの枚数によっては、自分や会社でポスティングを行う方が、費用が安く抑えられます。
いくら正しい手順でチラシの投函を行っていても、住居者からしたら迷惑行為と感じてしまいます。
そのため、クレームや警察沙汰になってしまう場合もあるでしょう。
そういった時に、正しく対処しトラブルを回避しなくてはいけません。
法律や規則を理解して正しくポスティングを行うのは、素人では難しいでしょう。
また物件によっては、チラシを投函してもいい物件なのか判断が迷ってしまうケースもあります。
トラブルを未然に防ぎながら、ポスティングを行うのは非常に難しく、手間がかかってしまいます。
そのため、チラシの投函を行う場合は、ポスティング業者などに依頼しましょう。
ポスティングが早く終わるテクニックや要注意物件など、ポスティングのノウハウが優れているため、安心して依頼ができます。
業者によっては、クレーム対応もまとめて引き受けてくれるところもあります。
信頼できるポスティング業者を探そう
今回は、ポスティングの犯罪性やトラブルが起こった際の対処法についてご紹介しました。
今の法律では、ポスティング行為は違法ではありません。
チラシの投函を勝手に行ったからといって、逮捕される心配はないでしょう。
チラシ禁止の貼り紙があるのに、投函してしまうと住居侵入罪や軽犯罪法で逮捕される場合があります。
チラシの投函を行う場合は、住居毎に正しい対処法で行いましょう。
正しくポスティングを行っていても、クレームに発展する場合があります。
クレームが起こった際は、速やかに謝罪し、再発防止などを説明して信頼できるお店として認識してもらう努力の姿勢をアピールしましょう。
自分で行うと低コストでできますが、法律の理解などトラブルを回避するために学ばなければいけない部分も多いです。
トラブルが起こった際の回避能力や効率的なポスティング方法など、プロの業者に委託した方が、トラブルが少なく済む場合もあるでしょう。
コストは多少かかりますが、投函にかかる時間などを考えても依頼するのがいいでしょう。
業者によっては、クレーム処理も一括で対応してくれるところもあるため、信頼できるポスティング業者を選んでポスティングを委託しましょう。
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